そもそもASDって?

皆さんこんにちは。

ASD当事者の猿田ももかです。

この記事では、

当事者として、大学で習っている作業療法士として

そもそもASDとはというお話をします。

ASDとは

皆さんはASDという障害をご存知でしょうか。

ASDとは自閉スペクトラム症(いわゆる発達障害)

のことを指しています。

発達障害は生まれつきの脳の機能障害(いわゆる能力の偏り)です。

ASDの人の中にはADHD(注意欠如・多動症)やLD(学習障害)

を合併している人もいます。

以前はアスペルガー症候群とも言われていましたが、

アスペルガーも今はASDに統一されています。

他の名前で診断がつく場合もありますが、図を作るとこの様になります。

自閉症、高機能自閉症、アスペルガー症候群

の大きな違いは、

言葉の遅れの有無、知的障害の有無

になります。

あまり知られていませんが、

高機能自閉症

言葉の遅れが多少あっても知的障害は一切ない

ので周りと同じように

日常生活を送れてしまう場合があります。

また、

アスペルガー症候群に至っては

言葉の遅れも知的障害も無い

のでこの場合も周りと同じように

日常生活が送れる場合があります。

今では一歳半検診や三歳児検診で指摘され

幼い時にASDが発覚するケース

も増えていますが、

このように知的障害がなく、

学生生活は普通で発達障害に気づかれるまでに

かなり時間がかかってしまう人もたくさんいます。

発達障害を持っていても知的障害がなくて

中学受験をしている人も、

勉強は得意な人も、

偏差値がかなり高い大学に行っている人も、

医療系国家資格を持っている人も

たくさんいます。

そして、

大人になって発達障害が発覚した場合は

「大人の発達障害」

と表現されますが、

その多くが知的障害がなく勉強ができて、

高校までは問題なく生活を送れますが、

大学生や社会人になり臨機応変やグループワーク

の機会が増え苦手なことが表面化するようになり、

周りから指摘されたり生きにくくさを感じ

発覚するパターンです。

現に私がASDとわかったのは

社会人一年目の時でした。

あなたの周りにも

「ん?なんかぎこちないな。自分達と何か違うな」

と感じる人はいませんか?

しかし、気づかれない間も本人は

「何かやりにくい」

と苦しみ悩んでいます。

実際のASDの特性(困り事)は?

実際のASDの特性(困り事)を見ていきましょう。

ASDの特性(困り事)は大きく3つに分かれます。

その3つとはこちらです。

そして、これらの特性があることでさまざまな困り事が起こります。

■社会的なやりとりの障害の症状・特徴例

・人と目と目を合わせるのが苦手
・名前を呼ばれても反応をしない
・マイペースな行動が目立つ

■コミュニケーションの障害の症状・特徴例

・言われた言葉をそのままオウム返しする
・表情などから相手の気持ちを読み取ることができない
・たとえ話をされても理解が難しい
・自分の興味のある話を一方的にしてしまう
・冗談や曖昧な表現が理解できない

■こだわり行動の症状・特徴例

・決まった順序・道順にこだわる
・予定が変わるとパニックを起こす
・活動の切り替えが苦手
・好きなことや興味のあることへの知識が豊富

また、これらの特性が全て出る訳ではなく、

特性は個人差がかなりあります。

他にも特性がありますが、

詳しい特性はまた次回以降話します。

ただ、大きな特性だけでもこれだけ困り事がある中で、

無理して社会人生活に溶け込もうとしている

という現実を、

皆さんにまずは知ってもらいたいと思います。

この記事は以上になります。ご清聴ありがとうございました。

投稿者: ASDMOMOKA

【発達障害でも生きやすい世の中を作る】 早産で生まれ、「リハビリをしないと歩けないかもしれない。歩けたとしても身体発達は遅れるし劣る」と医者に告げられ作業療法士のリハビリを受け歩けるようになる。幼い時から名前が珍しいことや身体発達の遅れと劣りが目立ち理解されずいじめを受け自傷行為をするようになり、中高一貫に進むも高校卒業までいじめられる。大学は作業療法学科に進み国試に合格し病院に作業療法士として就職するも働きにくさを感じ、検査を受けたところASD、長期の理不尽な学生時代のいじめの後遺症によるPTSDが発覚。自身の経験や当事者目線から生きやすくなる考え方、対処法を発信!

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